夫に告ぐ

あなたは躁鬱の波に揉まれながら、知性と機転を携えて生きてきました。

“普通”と比較してもどかしく悔いがのこることもあるかもしれません。

どうか、気を楽にして貴方に合った”これから”を模索してください。

生きている限り、側に私はいます。

我が家の二匹(ダルタニャンの場合)

我が家には二匹のモルモットが暮らしている。

一匹はジョシュア・シーモア・ジュニア卿とて、三つの色の体毛を有する傲岸不遜な気高き鼠である。その体色の黒は敬虔を、茶は武勇を、白は自由を示し、あたかもマルタ騎士が精神においては清らかな境地を保ったまま、戦においては無類の働きを見せるように、ジョシュア卿もまたそれらの騎士たちに伍して、鼠の仲間のなかではなかなか見られないような気高さをわれわれの眼前にお披露目してくれるのである。

もう一匹はアラミス、すなわちアラメダ公爵、銀色の体毛と燃ゆるような赤い眼をもった情熱的な鼠。だれもその出自を知るものはないが、おれは彼がスペインの王家を先祖に持ちながら、身分を隠しこの高田馬場に暮らしているのではないかと訝しんでいる。とにかくこの公爵は声量がすさまじく、これは戦場でおらび上げるアカイアの勇士たちのよう、レタスやにんじんをねだるに際しては命をかけたアッピールを行うのだ。

おれは彼らモルモット貴族たちを大変に愛好している。世話をする際ジョシュア卿の前歯の一撃を食らったとておれはなんとも思わん、どころか、その勇気に嬉しくなってしまうのだし、アラメダ公爵がうるさくしているのはとても微笑ましい。エデが連れてきた一匹と、そして二人で新たに迎えたもう一匹(アラメダ公爵)であるが、いまやエデだけではなくおれにとっても日々の暮らしにおいてなくてはならない存在、家族なのである。

我が家の二匹

我が家にはモルモットが二匹いる。
ジョシュア君とアラミス君という。

ジョシュア君は、誇り高い。後頭部に白い飾り毛があり王冠のようである。顔もまた茶・白・黒の三色が見事に配置されており、特に目の上はアイシャドウのように黒く気品を醸し出している。そして胴はシッカリと黒いチョッキを纏っている洒落者だ。

性格も堂々としており、木製の小屋に入って寝ていることは稀で、大抵は私の視界に入るようなところで眠る。芸も簡単なおまわりだがすぐに覚えてしまった。扉を開けると膝に乗ってきて、おやつのレタスを食する。そして食すると自ら扉の中へともどっていく。

アラミス君は楽しい。灰色の縮毛と白い縮毛がおしゃれで、目はぶどうのように深く紅い。
声が大きく、プイプイを通り越してピーピー鳴く。
木製の小屋から顔を覗かせていることが多く、別のケージに居るジョシュア君をよく気にしている。
芸もやはりすぐ覚えて、おやつが欲しいときに勝手に廻り出す。食べたあとは嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる。お調子者だ。

ジョシュア君やアラミス君をみていると、牧草を主食としているからか穏やかで、根本的に悪意がなくやさしいことが伝わってくる。私はこの二匹がとても可愛い。