我が家には二匹のモルモットが暮らしている。
一匹はジョシュア・シーモア・ジュニア卿とて、三つの色の体毛を有する傲岸不遜な気高き鼠である。その体色の黒は敬虔を、茶は武勇を、白は自由を示し、あたかもマルタ騎士が精神においては清らかな境地を保ったまま、戦においては無類の働きを見せるように、ジョシュア卿もまたそれらの騎士たちに伍して、鼠の仲間のなかではなかなか見られないような気高さをわれわれの眼前にお披露目してくれるのである。
もう一匹はアラミス、すなわちアラメダ公爵、銀色の体毛と燃ゆるような赤い眼をもった情熱的な鼠。だれもその出自を知るものはないが、おれは彼がスペインの王家を先祖に持ちながら、身分を隠しこの高田馬場に暮らしているのではないかと訝しんでいる。とにかくこの公爵は声量がすさまじく、これは戦場でおらび上げるアカイアの勇士たちのよう、レタスやにんじんをねだるに際しては命をかけたアッピールを行うのだ。
おれは彼らモルモット貴族たちを大変に愛好している。世話をする際ジョシュア卿の前歯の一撃を食らったとておれはなんとも思わん、どころか、その勇気に嬉しくなってしまうのだし、アラメダ公爵がうるさくしているのはとても微笑ましい。エデが連れてきた一匹と、そして二人で新たに迎えたもう一匹(アラメダ公爵)であるが、いまやエデだけではなくおれにとっても日々の暮らしにおいてなくてはならない存在、家族なのである。
我が家の二匹(ダルタニャンの場合)
